【わかりやすく解説!】休職するメリット/デメリットとは

上司からのパワハラに遭ったり、残業がきつかったりすると、強いストレスを抱えて体調を崩してしまうこともあります。倒れてしまうくらいになると、休職を検討する人も多いでしょう。その際には、なるべく揉めずに済ませたいでしょう。初めて休職を取る際には、休職に関してわからないことも多いです。ここでは、仕事を休職するときのことについて解説していきます。

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そもそも休職というのはどういうもの?

まずは、休職についてどのようなものなのか、概要を見ていきましょう。

休職とは?

休職というのは、何らかの理由があって仕事をすることができないときに、仕事を一定期間休むことです。理由は病気や怪我などの場合もあれば、留学や長期ボランテイア、家族の介護などの場合もあります。ただ、1日や数日休むような場合は、休職ではなく欠勤として扱うことが多いです。
休職の具体的な定義はなく、法律による規定もありませんが、通常は1ヶ月から1年程度の長期間にわたるものを指します。休職に関することは、会社の就業規則で規定を置いていることが多いです。労働協約や労使協定などで定めているところもあります。

休職中は会社との雇用契約は維持されるため、会社に在籍したままです。会社によっては休職中にも賃金の一部が支払われるところもあります。支払われる割合や期間などに関しては、会社によってさまざまです。休職理由によって異なる扱いをしている会社もあります。

休職の種類はどんなのがあるのか

休職の種類に関して、会社の就業規則などで規定を置いているところもあります。例えば次のような種類です。

・病気休職
・自己啓発休職
・起訴休職
・事故欠勤休職
・出向休職
・専従休職

病気休職は、私傷病を理由に休職する場合に該当します。パワハラや過度の残業が原因で体調を崩した場合にも、病気休職とした扱われることが多いです。大半の会社では、病気休職の制度が設けられています。
自己啓発休職は主に留学などで休職するときに該当するものです。ただ、導入している会社はそう多くありません。
起訴休職は刑事事件で起訴された場合に取得できる休職制度です。事故欠勤休職は、交通事故に遭って出勤できない場合に取得できます。これらふたつは、病気休職ほどではありませんが、比較的多くの会社で設けている休職制度です。
出向休職は、主に他社への出向制度がある会社で設けられています。また、専従休職は労働組合の組合専従者を対象とした休職制度です。

休職のメリット/デメリットとは

休職をする際には、そのメリットとデメリットを把握しておくことが大切です。では休職で得られるメリットと甘受しなければならないデメリットについて見ていきましょう。

休職のメリット

体調を崩したのがきっかけで、会社を辞めてしまえば、治った後に転職活動をすることになるでしょう。ブランクがある状態で新しい仕事を探すのはかなり大変です。給料や福利厚生などの条件が、以前の会社よりも悪くなってしまうこともあるかもしれません。新しい職場に馴染むのにも苦労するでしょう。
これに対して、休職した場合には雇用関係が維持されているので、休職前の職場に復職できます。会社内での地位も基本的に休職前のままです。給料も下がることはありません。

また、復職できるということで、休職中は安心して療養に専念できるのも大きなメリットです。メンタルヘルスの場合には、心配なことが多いとストレスが軽くならず、なかなか症状が改善されません。
その点、休職なら辞めた場合と比べて心配ごとは少なめです。休職中の賃金も一部支給されていれば、お金の心配もないでしょう。あり余る時間とお金を使って、無理なく体調を整えることができます。

休職のデメリット

休職中の賃金を一部支給してくれる会社もありますが、支給してくれない会社も多いです。病気休職なら健康保険で傷病手当金の支給を受けられますが、それでも収入は減ってしまうでしょう。ローンなどの支払いがある場合には、厳しい状況になることもあるかもしれません。療養するのにもお金がかかるため、支出はこれまで通りか少し増えるくらいになるでしょう。

また、復職後は休職前の地位は保てるものの、そこでストップしたままの状態です。休職しなかった場合と比べて昇進が遅れてしまいます
これに加えて長期間仕事から離れていたことで、仕事の勘も鈍るでしょう。休職前と同じように仕事ができるようになるまでしばらくかかるかもしれません。また、復職前と部署が変わって同じ業務には就けない可能性もあります。

よくある休職トラブル〜未然に防ぎ、スムーズに休職の手続きをしましょう〜

休職するにあたって、会社側とトラブルになってしまうこともあります。スムーズに休職の手続きをするには、どんなトラブルが多く、何が原因で起こるのか把握しておくことが大切です。では、よくある休職トラブルの例について見ていきましょう。

休職トラブル紹介

休職トラブルとして最近特に多いのは病気や精神疾患が回復したかどうかをめぐるトラブルです。病気と一口でいってもさまざまな種類のものがありますが、精神疾患の場合には、回復や治癒に関しての判断が難しいのが実情です。
会社側が休職者の状態を考慮せず、3ヶ月から6ヶ月程度休職したら治癒したとみなして、復職させようとするトラブルが多発しています。完全に回復していないものの、改善しているのであれば、復職させることも可能です。ただし、安全配慮義務として軽微な仕事に就かせなければなりません。また、復職させずに一方的に解雇されてしまうというトラブルも見られます。

このようなトラブルを未然に防ぐには、就業規則の休職や復職に関する規定を確認しておくことが大切です。休職に関しては法律で定めがないため、就業規則に従って決めることになります。また、回復や治癒の判断に関しては、主治医に診断書を書いてもらいましょう。

また、休職中に会社側から勝手に有給休暇を取得したものとして扱われてしまうケースも見られます。休職をする人が自ら希望して休職中に有給休暇を消化することは問題ありません。しかし、会社側から一方的に有給休暇を使わせるのは違法です。
ただ、上司や会社側に悪意がない場合もあります。有給休暇は全部使い切る人が少ないため、これを機に使った方が良いと考える人も多いです。そのため、有給休暇を使いたくない場合には、休職の手続きをするときに、あらかじめ上司に伝えておきましょう。

いかがだったでしょうか?

残業が多く忙しい仕事に就いていると、疲れがたまっても自分ではなかなか気づかないことも多いです。突然倒れてしまうこともあるでしょう。そのようなときのために、自分が働く会社の休職制度について調べておくことが大切です。どのようなときに休職できて、賃金はどの程度保証されるのか知っておけば安心できます。

また、休職中には療養しながら復職後のことを考えるでしょう。パワハラなどに遭っていたのであれば、同じ職場には戻りたくないと思う人も多いです。そのようなときには、現在の会社に無理に復職せず退職して転職先を探すことも検討してみるといいでしょう。
ただ、退職の意思を伝えるのは気が重いものです。そこで退職代行サービスというのもあります。退職代行サービスを利用すれば、上司に直接退職の意思を伝えることなく、現在の仕事を辞めることが可能です。休職せずに辞めたいときにも利用できます。引き継ぎなども行う必要はありません。
休職して復帰するだけでなく、休職中に退職することや休職せずに退職することなど、さまざまな選択肢を検討してみましょう。

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まとめ

突然倒れて働けなくなったときなどに、休職はとても便利な制度です。会社に籍を置いたまま、療養に専念して今後どうするのか考えられます。回復後は復職も退職も可能です。ただ、会社によって休職に関する扱いは異なるため、一度就業規則に目を通しておきましょう。その上で、さまざまな選択肢を検討することが大切です。