公務員なんてつまらない… そう感じている人の理由と、取るべき行動とは?

大学生の就職人気ランキンでも常に上位に入っている地方公務員や国家公務員。安定の公務員になることができれば万々歳。不満なんてないだろうと周囲は思うかもしれません。しかし、実際に公務員として働いている人にとっては、必ずしもそうではないようです。難関の試験をパスし、無事、公務員として採用されたにも関わらず、辞めたいと感じる人が少なからずいるようなのです。そんな方にとって、仕事がつまらないと感じてしまう理由と、どう行動すべきかについて解説します。

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公務員の仕事がつまらないと感じる10の理由

予想より仕事が激務だった

公務員のイメージといえば、完全週休2日で、9時から5時の定時退社。

しかし昨今は公務員も定員の削減が行われる一方、業務量に応じた人員配置ができておらず、そのため連日の残業や休日出勤を余儀なくされる部署も珍しくありません。

民間企業での長時間労働が社会問題になっていますが、公務員とて、もはや例外ではないのです。しかし、従来の公務員イメージを抱えたままの人にとっては「話が違う!」となるのかもしれません。

給与がそれほど高くない

公務員は安定して給料も高い、というイメージがあるかもしれませんが、地方公務員であれば、給料は自治体ごとに決められています。

公務員の平均給与800万円というような数字が取り上げられることがありますが、それは一部の潤った大都市だけですし、部長や局長などの幹部職員分も含めた数字です。

40歳以上のキャリアになれば高給も望めますが、新入職員の給与は14万円からせいぜい20万円弱といったところで民間と同等、大手やベンチャー企業と比べると、民間よりも低いケースも多々あります。

窮屈な人間関係への疲弊

公務員の職場というのは、全体の組織としては大きくても、部署単位で見ると、思いのほか小規模な場合があります。

規模が小さいということは、組織内での連携がスムーズで、意思疎通も素早くできるなどプラスの面もありますが、反対側から見れば、人間関係は狭く濃いものになり、一度こじれれば、修復不可能なまでに深い溝になってしまう可能性も。何か問題があっても、相談する相手もいなくて思い悩む、という状況に陥るかもしれません。

クレーム対応の多さにストレスがたまる

市役所などの地方公務員の方からの声が多いケースです。窓口業務など、市民と直接のやりとりをする場面では、さまざまな考えや価値観を持った人と接するため、時には感情的になった人や、クレーマーのごとく無理難題を言ってくる人がいます。そうした時にも、職員という立場上、相手を諌めることもできず、結果的に言葉の暴力を浴びてしまうことがあります。こうしたことの積み重ねが、やがて大きなストレスとなっていきます。

公務員バッシングへの心労

上記でも述べたように、役所の窓口でクレームをつけ、無理を言う市民の方がいる背景には、「公務員は楽をして給料をもらっている」「給料分の仕事をしているのか? 税金泥棒じゃないのか」といった、公務員への反感感情があったりします。これには以前の年金問題での国のずさんな管理の問題や、ドラマで描かれる公務員の怠慢なイメージなど、さまざまな要因が絡んでいると思われます。市民のために精一杯頑張って働こうと思っているところに、いわれなきバッシングを受けたり、心ない言葉を投げかけられれば、モチベーションがしぼんでしまうのも仕方ありませんね。

感謝されることが少ない

窓口業務など、一般の人から見てわかる公務員の仕事というのは、実はごく一部であり、その業務はなくてはならないものですが、特別難しいことをしているわけではなく、流れ作業的な事務仕事です。そしてその人たちの給料は、「私たちの税金で払ってやってるんだ」という意識があるためか、職員に「ありがとう」という言葉を口にしない方は珍しくありません。これが民間の営業マンであれば、得意先に納品した製品が先方の役に立てば、「ありがとう」という言葉を聞く機会も多いはずです。何気無い感謝の言葉が、仕事をする上で大いにエネルギーとなっているのです。

個人が評価されにくい仕組み

民間企業の目的は、「利益を上げること」と明確に定義できますが、公務員の業務は利益を追うものではなく、滞りなく遂行するもの。もちろん市民へのサービスの向上などの目標はあるかもしれませんが、それは売り上げなどとは違って、数字や目に見える形ではわかりにくいものです。そのため組織全体の空気として「成果を求める」という文化が根付きにくく、ひいては個人個人の仕事も、ただの作業となり、それを評価する指標や仕組みも構築されにくいのです。頑張ってもその取り組みや姿勢が評価されなければ、なるべく少ない労力で与えられた仕事をこなしていけばいい、と考えるようになるのも仕方ないのかもしれません。

責任の重さへのプレッシャー

淡々と無難に仕事をこなすというのは公務員の一面ですが、これが警察官、消防士、救命救急士などになれば話は別です。人命に関わる仕事は間違いが許されず、常に緊張と隣り合わせ。当然ストレスも非常に高いものになります。また職員により、特に新人にとっては、公務員の仕事は市民の安全と財産を守ることで、絶対ミスはできないと責任を感じる人もいます。窓口業務での相談なども生活保護、保育所の待機、介護や福祉など、人の人生の重大な局面に向き合う仕事であり、その重圧に耐えられなくなる人もいるのです。

不確定な人事への不安

公務員は実は部署異動の多い職場で、一般的に2〜4年で異動となります。理由としては、一つのところにずっといると特定の企業や組織との距離が近くなり、癒着の温床となる恐れがあるので、それを避けるためということと、さまざまな業務に幅広く触れて経験を積むという目的があります。ただ、公務員の部署は、福祉や環境行政などの市民サービス、道路や下水道などの都市整備、税務、人事、総務と幅広く、部署によって内容は大きく異なります。異動の度に、なれない環境の中、一からのスキル習得を繰り返さねばならないことは、大きな不安でありストレスになります。

昇進への男女格差への不満

公務員の場合、男女間での賃金格差はありませんが、幹部職員への登録率となると、女性はまだまだ低く、その能力を十分に発揮できる環境とは言えない面があります。女性が生涯働き続けるには、出産、子育てなど、さまざまな障害となりうる出来事があります。それを自らの努力でカバーして働き続けたとしても、これまでの慣習によって昇進の期待も持てないのでは、やる気を保つのは難しくなります。

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公務員として生きるか、民間企業にいくか。

さて、公務員がつまらなく感じる理由について見てきましたが、

では、そう感じてる人はどうすべきか。つまらないと思いながらも我慢して状況が変わるのを待つべきか、しかし述べてきたように、公務員の組織や運営は規則や慣習に縛られ、簡単に改革を進められるようなものではありません。ここは思い切って、もっと個人の意思や個性を活かす余地のある、民間企業への転職を考えてみるのも一つの策です。

公務員がつまらないと感じているなら、

民間企業への転職もいいかも。

実際に公務員から民間企業へ転職した人の声にはさまざまなものがあり、一概にいいことばかりとも言えません。いくつかご紹介しましょう。

[転職してよかったこと]

ストレスから解放された

狭い人間関係の窮屈さから解放されて、心の底からホッとした。 

 ・転職先でも当然、人間関係はあるが、風通しはずっと良く、伸び伸びと仕事に打ち込めている。

 ・公務員での幅広い経験が活かせた

畑違いの業種に転職したけど、経済から教育、福祉、イベントまで、公務員時代に携わった経験で、新しい仕事にも早く順応でき、自分の能力も活かせていると感じる。

自分の適性に気づいた

公務員時代は与えられた仕事を淡々とこなしていたが、転職して初めて自分がやりたかったことに気づいた。今は自分の意思で仕事を深められている実感がある。

・頑張りが数字でわかる分やる気が出る

・営業でノルマを達成したり、売り上げの伸びを数字で確認できたりと、自分の成長を客観的に確認できる機会が多く、そのことでモチベーションが刺激される。

家族のことを一番に考えられる

警察官、消防職員だけでなく、役所勤めであっても、災害などが起きれば、市民の安全のために連日、救助活動や復旧作業にあたる必要があり、家族が心配でも仕事が優先される。転職でそうしたことへの不安もなくなり、仕事に打ち込めるようになった。

[転職して後悔していること]

仕事についていくのが大変

公務員の経験が活かせる場面もあるが、基本的には全く違う仕事内容で、覚えることもとても多く、周囲についていくだけでも予想以上に大変。

残業が予想以上に多い

公務員でも残業はあり、民間への転職時には残業への覚悟はあったが、それを超える長時間労働が常態化していて、肉体的、精神的にキツイ。

収入が減った

転職先が地方の中小企業だったため、給料、ボーナスともに公務員時代に比べ大幅に減り、以前よりかなり節約をしなければいけなくなった。

福利厚生が整備されていない

公務員時代は有給もしっかり取れて、住宅手当や扶養手当なども充実していたけど、転職先では有給の申請も遠慮しながらという感じで、福利厚生の水準がだいぶ下がってしまった。

公務員が転職すると有利な民間職種は?

民間への転職で失敗や後悔をしないためにも、公務員であることの優位性を活用するという方向があります。専門性のある職に就いていた方なら転職の可能性も広がります。例えばこんな方向が考えられます。

「研究員」から「民間研究所社員大学教員」

「教師」から「塾予備校講師」

「警察官」から「警備会社社員」

「税務署職員」から「税理士」

「労働基準監督署職員」から「社会保険労務士」

「法務局職員」から「司法書士、行政書士」

「医療機関職員」から「民間医療施設職員」 など。

また、事務系の職務に従事していた人なら、組織風土が公務員と近い歴史と伝統を備えた企業や、官僚的な側面がある企業が狙い目。

また、国や自治体と取引があるような企業や、法務の知識、経験があるなら、法律事務所や行政書士事務所なども能力を活かせる可能性が高いです。公務員としての自分の経験を考慮し、仕事内容が近い仕事を選ぶことがポイントです。

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独立やフリーランスという考え方も

公務員を辞めたいという方の中には、民間企業への転職でなく、自ら起業したり、フリーとしての活動を検討されている方もいるでしょう。上記でも挙げたように、公務員での専門経験を活かし、税理士や社会保険労務士として事務所を構えるという道もあるでしょうし、研究員の方なら、その分野での執筆活動を行うというのも一つのスタイルです。安定した公務員という立場と比べると、起業やフリーランスは、リスクが大きいのは確かです。でも、その安定ゆえの息苦しさや、先の見えることへの落胆を抱えたまま公務員として留まり続けるよりも、可能性を求め、思い切ってチャレンジしてみるというのも人生の選択です。

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まとめ

いかがでしたか。今の世の中で、誰からもうらやましがられる存在に思える公務員という仕事にも、さまざまな辛さや悩みがあり、辞めたいと思う理由があります。公務員としての職を全うするのも立派ですが、うしても続かないと思えば、転職を考えるのもいいでしょう。つまらないと思い込んでいた公務員での業務が、想像以上の経験値となって転職先での可能性を広げてくれるかもしれません。この記事が公務員としての日々に悩む方の一助になれば幸いです。