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なぜ眠れない?ストレスが体に及ぼす影響
ストレスを受け続けると、体にいろんな悪影響を及ぼします。通常、人の体はストレスを受けると、脳や臓器から神経伝達物質などを分泌し、脳の活性化やストレスに対する耐性を整えようとします。
しかし、このストレスが慢性的なものになると、臓器や脳への負担が大きくなり、働きを狂わせ、自律神経の乱れや鬱病が原因となり、睡眠障害を引き起こすのです。ストレスが体に及ぼす原因をもう少し深く掘り下げましょう。
ストレスは体の色々な所で影響がある。
ストレスを慢性的に受け続けると、脳や臓器に大きく負担がかかり、人体へさまざまな影響がでます。影響を受ける部分は、
・肉体面
・精神面
と大きく分けて2つ。まず肉体面の悪影響は、たとえば胃潰瘍や腹痛、下痢などが挙げられます。原因はストレスを抑えるために神経伝達物質する際の臓器への負担は非常に大きいため、その続くと臓器の働きを狂わせてしまうからです。
また、ストレスを受け続けると、体の免疫力も低下し、病気になりやすい体になってしまいます。よく風邪を引くようになった、常に体調が悪い、など体調不良が続く場合は、ストレスを溜め込み過ぎているかもしれません。
次に、精神面の悪影響は、躁鬱症状やパニック障害などの精神疾患が挙げられます。原因は自律神経の乱れにあります。自律神経とは、内蔵やリンパ腺の働きを司る神経系のことです。
自律神経は非常にデリケートで、ストレスを受け続けると調整機能が乱れ、無気力、無反応、異常な興奮、不眠などを引き起こします。このように過度なストレスは身体と心を蝕んでいく病のようなものなのです。
そもそも睡眠はストレスの解消
ストレスと睡眠の関係で、最初に知って欲しいのはストレス解消に睡眠は重要だということです。
体の中では常に老廃物が生まれます。体内にある老廃物なら、リンパによって体外に除去されるのですが、脳にはリンパが無いので、それはできません。
なので、脳では睡眠によって老廃物を除去します。
脳の周りには脳脊髄液が満たされているのですが、これがリンパと同じ働きをしており、寝ている間に脳で発生した老廃物をキレイにし、ストレスによって発生したストレスホルモンの活動も抑制してくれます。
逆に、寝ないと脳が覚醒したままとなり、脳脊髄液に働きが阻害され、効率的に脳がリフレッシュされません。その状態が続くと、ストレスや老廃物が解消されず溜まってしまうので、ストレス解消するのなら睡眠が効果的なのです。
ストレスが強いと興奮物質が出て眠りが浅くなったりする
ストレス解消には睡眠が効果的なのですが、過度なストレスを受けると、眠りが浅くなる、もしくは眠れなくなってしまいます。
その原因は興奮状態を作りだす「交感神経」が活発化してしまうからです。ストレスにより脳内が興奮状態になると、ドーパミンやアドレナリンが分泌されます。そうなると、脳内がいつもより覚醒した状態になり、寝付きが悪くなる、など悪影響が出てしまうのです。
その結果、たとえ眠れたとしても浅い睡眠となってしまう。もしくは、そもそも眠れず脳がリフレッシュされ無くなってしまいます。
ストレスが溜まっている時ほど睡眠は大事。ストレスを抱えていても深い眠りにつくために、まずはリラックス方法を知りましょう。
眠り前にオススメのリラックス方法
眠りを良くするなら、まず眠る前にリラックスしましょう。
体をリラックスさせることで、興奮を促す交感神経から睡眠や安静を促す「副交換神経」が活動します。そうすれば、睡眠に入りやすく、深い眠りにつくこともできます。
最近寝付けない、起きても眠った気がしないと悩んでいるのなら、これから紹介する方法を実践してみましょう。
睡眠1時間前の入浴
まずは、睡眠の1時間前に入浴をしてみましょう。睡眠には体温の変化が大きく関係しています。
脳や臓器は働き続けると、体温が高くなります。なので、基本的に昼間は臓器や脳の体温が高く、夜は眠るために体温が低くなるよう調整しているのですが、ストレスが溜まると温度調節も難しくなるのです。
その温度調節をスムーズにするために、眠る前の入浴が大切です。入浴すると、体内の温度は一時的に上がりますが、その後、湯冷めで徐々に体内の温度が下がっていきます。
それが睡眠を促し、質の高い眠りをサポートするのです。また、入浴時間は湯冷めして眠る準備が整うのを考慮して眠る1時間前がおすすめです。
加えて、お湯の温度は40℃が最適とされています。あまりに高いと、逆に交感神経が刺激されて興奮状態になり、温度が低いと体内まで温まりません。
入浴時間は10分程度で十分なので、まずは気軽に入浴してみましょう!
ストレッチ
深い眠りを促すには、体の筋肉をほぐすのが効果的です。そこでおすすめするのがストレッチです。
ストレッチは、筋肉を緩めて血流を良くする効果もあるため、副交換試験を刺激し、自然な眠気を促すのに最適。寝起きに体がダルイ、重い、寝起きがスッキリしない、と悩まされている方も多いと思います。
眠る前にストレッチをすれば、副交感神経を刺激し、緊張した筋肉もほぐされるので、リラックスして眠るのに最適です。なので、眠れない人はもちろん、毎日の仕事で体中が凝っている方にも試して欲しいリラックス方法です。
ただ、ストレッチと言っても何をどうすればいいのか? という方もいます。そこで、簡単にできるストレッチの手順を紹介しましょう。
①後ろ首にある左右のくぼみを、両手で押さえる
②くぼみを押さえたら、上下にゆっくり揉みながら押さえる
③これを1分ほど繰り返す
以上です。注意点は強く押しすぎない、激しく動かさないこと。気持ちの良い力加減でゆっくり動かしましょう。入浴しながらでもできるため、時間がない方もぜひやってみてください!
生活習慣を整える
深い眠りを手に入れるのなら、生活習慣も整えましょう。
人は体内時計が備わっています。もし、睡眠時間がバラバラだったり、生活リズムが変わりやすかったりすると、体内時計が狂ってしまい、睡眠も浅くなってしまいます。なので、規則正しい睡眠習慣を調整するのに生活習慣を整えるのは重要なのです。
整えるべき生活習慣は以下の通りです。
・睡眠時間を規則的にする
・適度な運動をする
・寝る前の食事は控える
・アルコールやタバコを控える
体内時計を調整するために、最も意識すべきなのが睡眠時間です。寝るのが毎日バラバラだと、ホルモンの分泌など体の寝る準備がととのわず、浅い睡眠になってしまいます。決まった時間に眠るようにし、体もその時間に合わせて寝る準備ができるよう調整すれば、安眠できるでしょう。
次に適度な運動も大切です。体をある程度疲れさせている方が深い眠りに入りやすいからです。運動といっても過度なものではなく、負担が少なく簡単な有酸素運動だと良いでしょう。加えて、運動は1回だけではなく、習慣的な方が睡眠に影響しやすいため、眠れないと悩んでいるのなら、軽く汗を流してみるのもおすすめです。
そして、寝る前の食事も控えましょう。消化活動は睡眠に悪影響を及ぼします。また、体内時計の調整のためにも食事は決まった時間に食べることが望ましいです。
最後にアルコールやタバコもなるべく控えた方が良いです。アルコールは寝付きが良くなる半面、眠りが浅くなりやすく、明け方の睡眠を妨げてしまいます。たまになら良いのですが、毎日晩酌をしてしまうと疲労が回復せず、ストレスも溜まっていってしまいます。タバコも同様に就寝前には控えましょう。ニコチンは刺激物であるため、眠る前に摂取すると、脳が興奮状態になり眠れなくなるからです。
生活習慣を見直すのは難しいですが、眠れない状態が続くとストレスで体も心もボロボロになってしまいます。眠れないという方は、少しでもいいので心がけてみてください。
ストレスが強すぎると鬱や自律神経失調症などのリスクも
ストレス解消に睡眠は効果的です。しかし、毎日強すぎるストレスと受け続けていると、眠るだけでは対処しきれなくなってしまいます。
そして、溜まりに溜まったストレスは臓器へのダメージだけではなく、鬱病や自律神経失調症など精神疾患という形で現れるかもしれません。
強すぎるストレスを受けるリスクが、どれほど大きいのかを説明します。
ストレスが強すぎると精神病のリスクが高くなる。
嫌な上司、課せられたノルマ、長時間勤務、毎日の残業。仕事をする上で、ストレスの種となるものは多いです。それらが重なり、過度なストレスを受け続けると、精神病になるリスクが高くなります。
たとえ睡眠を取っていても、ストレスは徐々に溜まっていき、身体、そして心を蝕んでいきます。そして、いつか精神病という形で、あなた苦しめてしまうかもしれません。
「自分はメンタル強いから」
そういう方のメンタルも壊してしまうのが精神病の怖いところです。今、眠れない、やたらと体がしんどい、もう仕事にいきたくない、と悩んでいる方は要注意です。
もしそのままでいると、以下のような精神病を患うリスクが高まります。
・鬱病
・自律神経失調症
・不眠症
・無気力症
・燃えつき症候群
・パニック障害
などとなっています。これらの精神病を患えば、日常生活を「いつもどおり」送ることすら難しくなります。まして、仕事に復帰することも困難となってしまうでしょう。
鬱などの精神疾患は治らずずっと付き合い続けることになる。
精神疾患の最も怖い点は「治らない」ことです。もともと精神疾患で患ってたけど、今はいつも通り過ごしている、という方はたくさんいます。しかし、それは精神疾患が「治った」わけではなく、「再発しないようコントロール」しているだけなのです。
一度精神疾患を患えば、一生付き合うこととなります。たとえ薬やリハビリの末に精神疾患が収まっても、何かキッカケがあればすぐに再発します。
もしかしたら、この記事を読んでいる方の中に、気がついていないだけで精神疾患を抱えている人もいるかもしれません。少しでも思い当たることがあれば、仕事は休職、そして、病院に駆けつけてください。
今は軽い症状かもしれませんが、悪化してしまえば治療に相当な時間がかかる上、仕事復帰も難しくなってしまいます。
そうじゃない人も「仕事に行きたくない!」と追い込まれるほど辛い思いをしているのなら、一度精神疾患を疑ってみてください。
辛すぎるなら転職も視野に入れよう。
眠れないほどのストレスを抱え、「仕事に行きたくない!」と思ってしまう仕事を果たして続けるべきでしょうか? もしかしたら転職した方が、楽になるかもしれません。
心や体に致命的なダメージを受ける前に転職も視野に入れよう。
「3年は頑張ったほうが良いかも」
「転職したら再就職に不利かも」
「今、辞めたらみんなに迷惑がかかるかも」
さまざまな不安が頭をよぎり、転職に踏み切れない方はたくさんいます。ですが、今いる職場で辛い思いをしているのなら、転職も視野に考えましょう。
「転職への不安」と「心と体に致命的なダメージを受け、その後の人生がもっと辛くなること」。天秤にかけたらどちらが良いでしょうか?
不安なのもわかります。一歩踏み出せないのもわかります。ただ、自分の人生を考えるのなら、今の職場から抜け出すことも視野に入れてください。
転職で自分に合った職場に行ける可能性も十分あります。休職したり、部署を変えてもらったり、状況を好転させる方法はたくさんあります。今の職場で耐え続けるなら転職も視野に入れて考えてみましょう。
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・実践的なスキルアップのための研修があること
・不安があったり気分の落ち込みがあったりする人に向けたコミュニケーションやストレスマネジメントなどが充実していること
うつ症状で就職を悩んでいる人は、一度ご相談ください。
まとめ
仕事をしていると、さまざまなストレスに見舞われます。眠ることで解消されることもありますが、強いストレスを受けると眠ることすら難しくなってしまいます。
もしかしたら、その職場にあなたは向いていないかもしれません。「仕事に行きたくない」と思うほどストレスを受けているのなら、環境を変えてみてはいかがでしょうか。