転職が難しいとされている理由
転職回数が多い場合やスキルや社会人経験が未熟だと、企業からどうしても敬遠されがちですし、いい転職には年齢制限があることも。これらのケースではどう対処すれば良いのでしょうか?
転職回数が多い
・なぜ難しいのか
企業側にとって必要なのは、自社で長期間にわたり働いてもらえる信頼できる人員です。ところが、履歴書を見たときに3回、4回と転職回数が多いと、この人は同じところで腰を据えて働こうとしないのでは?というように疑問視されています。特に女性の場合は腰掛程度にしか考えていないのではと不信感を持たれがちです。
また、履歴書からは詳しい転職理由を知ることもできないため根性がないのでは?叱ったらすぐにやめてしまうのでは?という先入観を持たれる可能性もあります。
職歴を見たときに異業種間の転職であれば、このひとはなんでもやりたいという好奇心は評価できるが芯が通っていないようだと捉えられるケースも少なくありません。
このような理由から転職回数が多いと転職が難しくなってしまうのです。
・対策
転職回数が多い場合の対策としては、たくさん転職を繰り返してきた理由に一貫性を持たせることが大切です。興味本位でいろいろな職場を転々としてきたのではなく、自分の価値感を高めるため、様々な企業を通じて視野を広げるためというような理由があると企業側も評価できるでしょう。
また、これまでの転職回数をも払しょくできる自己PRを考えておきましょう。
例えば、「これまでの勤務先で必ず一つは職務に関する資格を取っていて転職先でも活用できる」「営業経験があるため転職先の業務に活かせる」というような企業側にとってメリットとなる自己PRをすると企業側もプラスに評価してくれますよ。
スキルや社会人経験が未熟
学校を卒業してからアルバイトを続けてきた等、社会人経験が未熟だったり職務を行う上でのスキルが足りない場合も転職は難しくなります。
・なぜ難しいのか
20代でフリーター期間が長く定職についていなかった場合、社会人経験が少なくなるのが難しい理由の一つです。
高校や大学を卒業後就職したものの、新卒1年未満などでやめてしまった場合も転職が難しい時期にあたるといえます。たいていの企業では入社後半年から1年くらいは新人研修が実施されます。
その期間で早期離職してしまうと実務的な仕事を経験できず、業務にあたってのスキルも身に着いていませんし社会人マナーが未熟なケースも多いのです。
企業側としては企業の顔として働く人を欲しており、欲を言うと即戦力となる人を募集しています。ところが、履歴書の職歴欄から社会人経験が未熟、スキルが乏しいことがわかると、自社で働けるような社会人マナーが備わっているのかどうかを判断されてしまいます。
つまり、書類選考の段階ではねられてしまうのです。
・対策
フリーター期間が長い人や早期退職した人と新卒からずっと働いている人を比べた場合、明らかに社会人経験は違ってきます。そこで、遅れた分を自分はどうやって取り戻すのか、さらにどうやってその人たちを追い越すのかを説明できるようにしておきましょう。
書類選考ではねられたときのことを考えて履歴書送付時に手紙を同封しておくのも良いかもしれません。
また、長年フリーターで頑張ってきたのであれば、その間に身につけたことを伝えることも大切です。
例えばアルバイトながらチーフとして数年こなしてきたとか、仕事面以外での能力をアピールするのも良いでしょう。いずれも企業にとって魅力となるものを選ぶようにしてください。
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いい転職には年齢に制限がある
転職を考えたときに壁となるのが年齢です。雇用対策法によって原則として労働者の募集や採用時の年齢制限は禁止されるようになりました。
ところが、現実の運用にあたっては20代に限るなど若年者を限定して募集されていることがあります。公にされていなくても高齢になると採用が難しくなってきます。
・なぜ難しいのか
転職時にこれまでの経験を重視するスキルアップ転職であれば年齢はさほど問題になりませんが、全く未経験の職場での転職となれば30歳を超えれば再就職は難しくなります。
高齢になるほど学習力や知識の吸収力が限られて職務知識を身につけるのが遅くなってしまいますし、20代ならまだしも30代を過ぎると正社員として新たに働くには体力的にも厳しくなります。
若い人の方がスムーズに仕事をこなせることから、現実的に年齢制限ができてしまうのです。
・対策
年齢制限に対する対策としては未経験の仕事に取り組むよりも自分がこれまでに経験してきた業種についてスキルアップを目指すのが良いでしょう。職種を変えなければ活躍の期待は高くなります。
例えばこれまで機械業界の営業に尽力してきたのであれば、飲食業界の営業に応募したとしても通過できる可能性が高くなります。
また、業界研究も大切です。例えば、異業種であっても外資や保険業界などであれば、年齢よりも経験や知識を重視するため、やる気やこれまでの実績をかってくれるところもあります。諦めないで挑戦してみてくださいね。
転職をする多くの人が難しいと考えるのは「自分のしたいことは何なのか」ということ
転職を難しいと考える人の多くが直面するのが自分の本心です。
今の仕事を辞めて別の仕事に挑戦したいと考えたときに、どうして辞めたいのか理由ははっきりしているでしょうか。
例えば同僚とのトラブルだったり上司からの圧力だったり、後輩の指導、業務内容などさまざまな理由がありますよね。
このようなマイナスな理由こそあれ、プラスの理由はあるでしょうか。プラスの理由とは自分が本当にしたいことは何なのかということです。
転職でつまづいてしまう人の多くはココで悩んでしまいます。これまで漠然と生活してきたため、自分が本来したい仕事が見えなくなってしまっているのです。
それが見えないためにどんな企業に転職すれば分からず、転職先選びに難航してしまいます。企業選びのみならず職種についても同様のことが言えます。
そこでまずは今の自分の仕事が本当に自分がしたいことなのか、自分に合っていることなのかを考えてみましょう。自己分析をして仕事をする上で何に重きを置いているのかを理解することが大切です。
やり方としては、自分が好きな仕事内容はどのようなところなのか具体的に書き出します。
次に、自分が転職したい仕事の条件、重きを置く部分を書き出しましょう。
例えば給料や人間関係、やりがい、勤務時間、転勤の有無、通勤距離などこちらも具体的にしましょう。
これらを書き出してどうして自分が転職したいと思うのか、どういう企業に転職したいのかイメージを思い浮かべます。
そして、このイメージに合致する企業に応募するようにしましょう。自然と自分のやりたい仕事と巡り逢えることができますよ。
また、たとえ転職先が未経験であっても転職しやすい職種はあります。美容業界やブライダル系、交通系はしっかりとした研修もあるため未経験歓迎ランキングでも上位に入っています。販売接客系や飲食、アミューズメント系も未経験採用率が高い職種です。
人を楽しませることが好きな方であれば、仕事を通じて自分のやりたいことを実現できる業界ですし積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
大手企業にこだわらなくても中小企業の中でも自分のやりがいを見いだせる様な企業はあります。自分とあう企業を見つけると案外転職は難しくないですよ。
まとめ
転職回数が多い場合、スキルや社会人経験が乏しい場合、年齢制限がある場合など転職が難しい理由はたくさんあります。
しかし、自分がどれにあたるのかその理由を考えて対策を練れば、これらにあてはまる場合でもスムーズに転職活動が進められるでしょう。
また、転職先選びが難しい場合は、自分がどうして転職したいのかを追及してみましょう。本当に自分がやりたいことや希望する就業条件がはっきりすれば企業先選びは難しくありません。転職成功のカギは自己分析と対策にかかっているといえますね!